2021年本屋大賞

読書まとめ

  (最終更新日:2021.04.16)

【2021年】本屋大賞ノミネート作まとめ!

こんにちは、つみれです。

2021年本屋大賞ノミネート作の10作中9作品を読み終えましたので、各作品を振り返ってまとめたいと思います。

それではさっそく書いていきます。

※2021年4月15日追記

2021年本屋大賞は、町田(マチダ)そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』が受賞しました。

おめでとうございます!

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2021年本屋大賞まとめ!

2021年本屋大賞ノミネート作読了作品まとめ

『犬がいた季節』/伊吹有喜

6つの時代の高校生の青春を描く

2021年本屋大賞ノミネート作1作目は、伊吹有喜(イブキユキ)さんの連作短編集『犬がいた季節』です。

とある高校に迷い込んだ子犬「コーシロー」の存在を軸に、高校生たちの青春を描いた連作短編です。

こんな人におすすめ!
  • 高校生の青春物語が読みたい
  • 犬が好き
  • 連作短編が読みたい
  • 読後感の良い物語が好き

同時代の高校生たちの姿を描いているのでなく、六つの異なる時代の高校生たちと時代を経るごとに少しずつ年を取っていくコーシローとの交流が描かれた作品です。

昭和、平成、令和の3時代の高校生を描いていますが、時代は変わっても高校生の青春物語は変わらないということを改めて感じさせてくれる一冊となっています。

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作品情報
書名:犬がいた季節

著者:伊吹有喜
出版:双葉社(2020/10/15)
頁数:352ページ

『お探し物は図書室まで』/青山美智子

本探しサービスで人生が好転する

2021年本屋大賞ノミネート作2作目は、青山美智子(アオヤマミチコ)さんの連作短編集『お探し物は図書室まで』です。

図書室のレファレンス(資料を探してくれるサービス)で人生が少しだけいい方向に向かっていく人たちの物語を描いた連作短編集です。

こんな人におすすめ!
  • 心温まる物語を読みたい
  • 本がテーマの小説が好き
  • 長編よりも短編が好き
  • 読後感の良い物語が好き

人生につまづいている人たちが図書館司書の紹介で一冊の本に出会い、悩みが解決に向かっていきます。

この流れが「お決まりのパターン」になっていて、読み進めるほどにこの展開自体がクセになる、そんな作品となっています。

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作品情報
書名:お探し物は図書室まで

著者:青山美恵子
出版:ポプラ社(2020/11/11)
頁数:304ページ

『オルタネート』/加藤シゲアキ

高校生専用のSNSアプリを軸に若者の葛藤と成長を描く

2021年本屋大賞ノミネート作3作目は、加藤シゲアキさんの青春小説『オルタネート』です。

「オルタネート」という高校生専用のSNSアプリを軸に、3人の若者の葛藤と成長を描いた作品となっています。

こんな人におすすめ!
  • 青春物語が読みたい
  • 複数の物語が並行で進行する小説が好き
  • SNS・マッチングアプリをテーマにした物語が読みたい

3人の主人公を物語の主軸に据え、3つのストーリーが交互に語られていく群像劇スタイルが特徴で、各物語が交差するシーンが楽しめたりとよく練り込まれた一作です。

また、マッチングアプリや、遺伝子情報による相性診断、LGBTなど、多様なテーマを物語中に組み込んでおり、現代社会に生きる一人の書き手としての加藤シゲアキさんの洞察に触れられる作品でもありました。

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作品情報
書名:オルタネート

著者:加藤シゲアキ
出版:新潮社(2020/11/19)
頁数:384ページ

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『逆ソクラテス』/伊坂幸太郎

先入観をぶっ壊せ

2021年本屋大賞ノミネート作4作目は、伊坂幸太郎(イサカコウタロウ)さんの連作短編集『逆ソクラテス』です。

収録作5編とも小学生、特にクラスやチームでも目立たない子に焦点を当てた一冊となっています。

こんな人におすすめ!
  • 目立たない存在に焦点が当たる痛快作を読みたい
  • とんちの効いた物語が好き
  • 小学生時代を懐かしみたい
  • 伊坂幸太郎独特のセリフ回し(伊坂節)を味わいたい

えこひいきをする教師・いじめっ子・授業妨害をする児童などを仮想敵に据えながら、真の敵を「決めつけ・先入観」に見定め、目立たない子が大逆転を成し遂げていく痛快さがウリの一冊です。

伊坂幸太郎さんの独特のセリフ回しも健在で、最初の1ページ目から「伊坂節」が炸裂しています。

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作品情報
書名:逆ソクラテス

著者:伊坂幸太郎
出版:集英社(2020/4/24)
頁数:288ページ

『この本を盗む者は』/深緑野分

2021年本屋大賞ノミネート作5作目は、深緑野分(フカミドリノワキ)さんの連作短編『この本を盗む者は』。

「本の町」読長町(ヨムナガマチ)の景観や住人たちが物語世界に置き換わってしまう事件が連続して発生するファンタジー作品です。

こんな人におすすめ!
  • ファンタジーが好き
  • 先が読めない展開が好み
  • 本の中の世界に憧れる

本の世界に入り込んでしまう特殊なファンタジー設定が醍醐味の一冊です。

本の世界に現実が侵食されるという物語の特性上、連作短編でありながらいろいろな雰囲気の短編が楽しめるのがおもしろいですね。

一方、「なんでもあり」の展開も目立つので、読む人を選ぶクセのある一作という印象がとても強いです。

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作品情報
書名:この本を盗む者は

著者:深緑野分
出版:KADOKAWA(2020/10/8)
頁数:344ページ

『52ヘルツのクジラたち』/町田そのこ

2021年本屋大賞ノミネート作6作目は、町田(マチダ)そのこさんの長編小説『52ヘルツのクジラたち』です。

虐待を受けていた過去を持つ女性・三島貴瑚(ミシマキコ)が、現在進行形で虐待を受けている少年を助けていく物語です。

こんな人におすすめ!
  • 現代社会の問題をテーマにした物語を読みたい
  • 読後感の良い物語が好き
  • 九州が舞台の小説を読みたい

「52ヘルツのクジラ」とは、鳴き声の周波数が他のクジラとは異なっていて自分の意思を仲間に伝えることのできない孤独なクジラのこと。

人間社会でも52ヘルツの声を人知れず上げている人は多くいるはずで、その声をしっかりと受け止められる存在「魂の(ツガイ)」が一人でも現れれば、それが救いにつながっていくという優しいメッセージが込められた一冊です。

▼関連記事

作品情報
書名:52ヘルツのクジラたち

著者:町田そのこ
出版:中央公論新社(2020/4/21)
頁数:272ページ

『自転しながら公転する』/山本文緒

幸せを追求して悩む女性を描く

2021年本屋大賞ノミネート作7作目は、山本文緒(ヤマモトフミオ)さんの長編小説『自転しながら公転する』。

東京の仕事を辞めて地元に戻ってきた主人公の都が、様々な立場の人とかかわりあいながら自分の幸せを追求していく物語です。

こんな人におすすめ!
  • 「幸せ」がテーマの小説を読みたい
  • 等身大の悩みを持つキャラクターが好き
  • いろいろな考え方の登場人物を味わいたい

『自転しながら公転する』にはいろいろなタイプのキャラクターが登場し、その一人ひとりが幸せに対する美学を持っています。

彼らの行動や考え方に多大な影響を受けながら、自分なりの「幸せの落としどころ」を模索していく都の行く先に強烈な興味を覚えた一冊でしたね。

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作品情報
書名:自転しながら公転する

著者:山本文緒
出版:新潮社(2020/9/28)
頁数:480ページ

『八月の銀の雪』/伊与原新

2021年本屋大賞ノミネート作8作目は、伊与原新(イヨハラシン)さんの短編集『八月の銀の雪』です。

収録の5編は、心がじんわりとあたたかくなるような優しい物語となっています。

こんな人におすすめ!
  • じんわりと心があたたかくなるような短編が読みたい
  • 普通の人たちの再生の物語、再出発の物語が好き
  • 陰鬱な物語・殺伐な物語に疲れてしまった

作者の伊与原さんは以前に大学の理学部助教として働いていたことがあるそうで、本作の各編を彩る多岐にわたる自然科学的要素はその面影を濃厚に残しています。

まさに「人間ドラマ」と「自然科学」を融合させためずらしい作風。

表題作「八月の銀の雪」、「玻璃を拾う」の2編が特によかったです。

▼関連記事

作品情報
書名:八月の銀の雪

著者:伊与原新
出版:新潮社(2020/10/20)
頁数:255ページ

『滅びの前のシャングリラ』/凪良ゆう

2021年本屋大賞ノミネート作9作目は、凪良(ナギラ)ゆうさんの連作短編『滅びの前のシャングリラ』です。

一ヶ月後に小惑星が地球に衝突すると宣告され全世界がパニックに陥るなか、主人公の4人が生きることの意味を再確認する物語です。

こんな人におすすめ!
  • 世界の終末を描いた小説が読みたい
  • 家族の物語が読みたい
  • バイオレンスな世界観が好き

長いスパンで見積もっていたはずの自分の人生をあと一ヶ月でこなさなくてはならないとわかった時、人は残りの一ヶ月をどのように生きるのか、という究極の問いかけに挑戦した一作。

世界の終わりの間際の様子を描いている作品である以上、ハードでバイオレンスな描写が多く、読む人やタイミングを選ぶ部分はあると思いますが、深く考えさせられる作品です。

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作品情報
書名:滅びの前のシャングリラ

著者:凪良ゆう
出版:中央公論新社(2020/10/8)
頁数:334ページ

終わりに

2021年3月18日現在、2021年本屋大賞ノミネート作品を全部読むチャレンジを行っている最中です。

本記事を読んで、ノミネート作品に興味を持たれましたら、ぜひ手に取って読んでみてくださいね。

また、各作品の個別記事も書いていますので、詳細を知りたい場合はそちらも読んでいただけると嬉しいです!

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

つみれ

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