こんにちは、つみれです。
このたび、精神科医樺沢紫苑さんの『アウトプット大全』を読みました。
何かを新しく始めようと思ったとき、情報をひたすらインプットしようと思っちゃいませんか?
インプットした情報はインプットしただけで終わらせちゃダメで、ちゃんとアウトプットまで行ってはじめて骨肉になるんだよ!ということが書かれています。
というわけで、「効果的なアウトプットを行うことで人生が好転する」とまで言い切る本書の感想をさっそく書いていきます。
2020/12/2 「『アウトプット大全』と『インプット大全』どちらから読む?」を追記しました。
作品情報
書名:学びを結果に変えるアウトプット大全
著者:樺沢紫苑
出版:サンクチュアリ出版(2018/8/3)
頁数:270ページ
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目次
アウトプットの価値を80の切り口から説明!
私が読んだ動機
- ベストセラーなので本屋で見かけることが多く興味を持った
- 本好きの友人からたびたびおすすめされた
こんな人におすすめ
- 効率の良い学び方、働き方をしたい
- 自分の思っていることをうまく伝えられるようになりたい
- 現実を変えたい
- ベストセラーを読みたい
インプットだけだと「わかったつもり」で終わる
誰だって効率の良い学び方、働き方をしたいよ!と思っているはずです。
でもうまくいかないんだよ!という人も多いことと思います。
それはもしかしたら「アウトプット」の方法がよくないのかもしれません。
私も自分を変えようと思ったら、まずインプットに走ってしまいがちです。
知識の不足を補おうとして、まずインプットしなくちゃ!と思ってしまうんですよね。
そして、ガーっとインプットしまくって満足してしまいます。
これだと「わかったつもり」で終わってしまって、インプットした内容を活用するところまでいかないんですよね。
このやり方は効率的ではないと本書筆者の樺沢紫苑さんは言います。
樺沢さんの言う「アウトプット」の秘めたる効果を下記で見ていきます。
「現実」を変えられるのはアウトプット
私も一応読書家のはしくれ!本はそれなりに読みますが、この“読書”というのは「インプット」です。
本を読む人は、インプット過剰に陥りやすいと言えます。
本を100冊読んでも、まったくアウトプットしなければ、現実の世界は何ひとつ変化することはありません『学びを結果に変えるアウトプット大全』、p.18
な、なんですと・・・!?
勉強をしよう!知識を増やそう!と努力して本を読みまくっている人ほど、衝撃を受ける一文です。
本を読むだけじゃダメなんだぁ、ションボリ・・・となりますね。
そこで登場するのがアウトプットです。アウトプットには「現実世界を変える力がある」というのです。どういうことでしょうか。
アウトプットは、「読む」とか「聞く」ではなくて、「書く」とか「話す」に当たります。
アウトプット | インプット |
書く | 読む |
話す | 聞く |
インプットと異なり、アウトプットには「運動」という性質があります。
これが「運動性記憶」という記憶の定着のしかたをし、ただのインプットより強力な効果を発揮するのです。
たとえば、本書では、「自転車の乗り方は一度覚えたら忘れない」ということを示すことで、運動性記憶の効果を説明していますよ。確かにね!!
そして、運動的な性質を持つアウトプットは、自分の「行動」として表に現れるので、周囲の人を巻き込んで現実世界を変える力になる、とそういうわけです。
さらに本書は、「インプットとアウトプットの黄金比は3:7」(『学びを結果に変えるアウトプット大全』、p.28)と言い切ります。
いかにアウトプットが大事か、ということを思い知らされますね。
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アウトプットを80項目で説明
本書は、実に80もの切り口からアウトプットの価値について説明しています。
この項目1つに対し、ほぼ見開きページで簡潔にまとめてくれている(たまに3ページ目がある)ので、非常にわかりやすいです。
また、80項目に細分化されているので、「自分に合うやり方だけを選んで実践していく」、「まずは少しずつ取り入れてみる」というのがとてもやりやすいです。
まさに本書の構成自体がインプットだけで終わることのないように、実践に繋げられるようにと配慮されたつくりになっているといえます。さすがですね!
大事なのは「基本法則」と「トレーニング」
本書はアウトプットについて80項目に分けて説明していると書きましたが、この80項目を4グループに分け、最後にTRAININGの項目を付加して全5章の構成をとっています。
その5グループとは、下記です。
- RULES(基本法則)
- TALK(話す)
- WRITE(書く)
- DO(行動する)
- TRAINING(トレーニング)
とにかく重要なのは、第1章のRULES(基本法則)と第5章のTRAINING(トレーニング)ですね。
第1章を読むだけでも、アウトプットがいかに重要で価値があるかということがわかりますよ。
ここではどういう方法で勉強をしたら、もっとも効率的に結果に繋げられるのかということが科学的・理論的に説明されています。
「アウトプットについて」インプットする章です(ややこしくてすみません)
そして、第5章を読むことで、「まずどういう行動を起こすべきか」が具体的にわかります。
ここが大事です!
方法論だけで終わっていないところが「アウトプット大全」たる所以ですね!
とはいえ、2~4章はテクニック的な側面が強く、分量もとても多いです。
まずは「自分に合いそうだな」と思ったところから少しずつ生活に取り入れてみる、というのが良いでしょう。
ブログを書くのも効果あり!
アウトプットの有効性をあれこれと教えてくれる本書ですが、単純に読み物としておもしろい話もたくさんあります。
例えば「ぼーっとする」などというのはあまり印象のよくない状態のように思えますが、最近の脳科学研究では重要視されているそうです。
80項目のうちの43番目にちゃんと「ぼーっとする」という項目があります。
これなら私も普段からやっています。というかとても得意です(笑)
他に、「最強のアウトプット法」として挙げられているのが、「教える」というアウトプット。
80項目のうちの62番目に「教える」の項目があり、これが「インプット」「フィードバック(本書で詳しく触れられています)」「アウトプット」を兼ねていて最強だ!という話です。これも非常におもしろい!
運動の大切さも説明されていました。
私は運動不足の日本代表といってもいいほどの猛者なので、これは反省しましたね。何か運動を始めなければ・・・!
個人的には、TRAININGの中の、「読書感想を書く」「ブログを書く」という箇所を読んでニヤニヤしてましたね。
実感としては、読書感想ブログを書く(アウトプット)ために、本を読む(インプット)という意識の変化がとても大きいです。
私自身の話として、実際にブログ記事を書いた本の内容はあとあとまで記憶に残っています。
というわけで、本ブログを書くことも有効なアウトプットになっていたようです!わーい!やったー!
豊富なイラスト
本書のすばらしい点の一つに、イラストや図表が非常に多く差し挟まれていて、視覚的に楽しく、読んでいて飽きないということがあります。
レゴブロックの人形のようなかわいいキャラクターやわかりやすい図表がほとんどの見開きページに登場します。
文字しかないページというのは数えるほどしかありません。
イラストや図表のおかげで、文字だけのページよりも理解しやすく、また抜群に読みやすくてとてもよかったです!
『アウトプット大全』と『インプット大全』どちらから読む?
私は『アウトプット大全』と『インプット大全』の両方とも読みましたが、どちらから読むかと聞かれたら『アウトプット大全』から読むことをおすすめします。
理由は下記の二つ。
- 多くの人はインプット過剰で、アウトプット不足
- アウトプット大全→インプット大全の順番で書かれている
まずは慣れないアウトプットのことを知ろう
多くの人は日常的にインターネットやテレビ、本などから情報を得ていて、実はインプットをけっこうやっています。
しかし、「日記をつける」「ブログを書く」「読書感想を書く」などのアウトプットを実行している人はほんの一握りなのではないでしょうか。
まず日常の生活のなかに「アウトプットの習慣」を取り入れるために、『アウトプット大全』から読むのが効果的だと思います。
ある程度、アウトプット習慣がついたところで、日常的に行っていたインプットの質を高めるために『インプット大全』を読む。
こうすることで、アウトプット・インプット両方の質を大幅に向上させることができますよ。
刊行順に読もう
この二冊は『アウトプット大全』→『インプット大全』の順番で刊行されていて、いわば『インプット大全』は『アウトプット大全』の続編的位置づけ。
内容についても、『インプット大全』は前作『アウトプット大全』の内容を前提に書かれています。
また、『インプット大全』のなかでも、「アウトプット前提のインプット」を心掛けると効果的だという旨が強調されているのです。
つまり、前提はアウトプットなのです。
以上のことから、私は『アウトプット大全』から読むことをおすすめします。
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終わりに
非常にわかりやすく、有意義な読書だったと思います。
とにかく、インプットだけで終わらないようにという配慮が行き届いていて、読み終わったときに「何か行動を起こさないと!」という気分にさせてくれるのがいいですね。
本書は手元に置いて、折々で読み返していきたいです。
まずは、運動か・・・!
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
つみれ
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